凶学の巣

〈凶学の巣/官僚は落日を見て〉

元「小説新潮」川野黎子氏から、怠けがちの私は、よく叱咤激励された。短編の依頼を受けたとき、私は悪性の風邪をひいて高熱を発した。今回だけは勘弁してほしいと申し入れたところ、川野氏に「交通事故にでも遭って、重症を負ったり、死んだりしたら許してあげるけれど、風邪ぐらいではだめだ」と言われて、意識朦朧となりながら、ともかく80枚ほどの作品を作り上げた。その作品名は忘れてしまったが、『凶学の巣』を一挙掲載したとき、めったに褒めない川野氏に褒められた。作家はまず、第一読者の編集者の眼鏡を通り抜けなければならない。

新潮社
1981.9
新潮文庫
1984.1
廣済堂文庫
1995.12
   
ケイブンシャ文庫
2000.2
   

 
 
 
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