新幹線殺人事件

受賞作以後、鳴かず飛ばずであったが、当時、日本の推理小説のメッカとされていたカッパノベルスから声がかかった。そして書き下ろしたのが本作である。だが、百数十ヶ所の朱が入って、戻されてきた。これを、とにもかくにも修正して、ようやく出版の運びとなった矢先に、光文社闘争が発生して、オクラになってしまった。
争議は泥沼化し、業務はいつ再開されるかわからない。数社から声をかけられたが、担当の窪田清氏の必ず出版するという言葉を信じて待った。ようやく1年後、光文社の業務が再開して、そのトップバッターにこの作品が選ばれた。大藪春彦氏の作品と共に、全五段の広告に、私はおもわず目頭を熱くしてしまった。

 
*光文社
1970.8
角川文庫
1977.1
光文社文庫
1988.1
*青樹社
1993.4
ハルキ文庫
1997.5
光文社
2004.3

 
 
 
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