「やがて崩れるという虚しさに耐えて、人々が、石を積む努力を、放棄しないからこそ、ケルンは後から来る人々のための道しるべとして、それ以外のいかなる形も考えられない夢の結晶のような形をとどめている。人生とは、どんなに小さくともよい、自分の石を一つケルンの上に積み重ねることではないかと思う。」
【『人生の堆積(ケルン)』(『ロマンの切子細工』所収)】